歯医者でよくある“言いにくい本音”を歯科衛生士が全部暴露します

デンタルケア

歯科医院に来院される患者さんには、「忙しくてなかなか来られなかった」「怖くて足が遠のいてしまった」など、さまざまな事情があります。そうした背景があることは十分理解していますし、責めたいわけでは決してありません。

ですが、その前提を踏まえたうえで、現場で日々感じている“言いにくい本音”を、あえてお伝えしたいと思います。

歯がぐらぐらしてから来院する方がとても多い

「最近痛くなってきて…」と来院される方に詳しくお話を聞くと、実はかなり前から歯がぐらついていたというケースが多く見られます。この原因のほとんどが歯周病です。

歯周病は「サイレントディジーズ(静かな病気)」とも呼ばれ、自覚症状が少ないまま進行していきます。そのため、気づいたときにはかなり進行していることも少なくありません。

正直なところ、歯周病が進行している方は、近くでお話しするだけでもある程度わかることがあります。それほど口腔内の状態に変化が出ている場合があるのです。

来院後は、歯周病の状態や今後の治療方針についてしっかり説明し、納得していただくよう努めています。しかし、痛みや大きな動揺がある場合、動揺度3と診断され、抜歯が必要になるケースも多いのが現実です。

だからこそ、歯がぐらつく前の段階で、定期的なクリーニングや検診を受けていただきたいのです。

歯医者任せでセルフケアをしない方もいる

「歯医者でクリーニングしているから大丈夫」と思い、自宅でのケアを怠ってしまう方もいらっしゃいます。中には、そもそもあまり歯を磨かないという方もいました。

プラーク(歯垢)が長期間停滞すると、虫歯や歯周病だけでなく、全身の健康にも影響を及ぼす可能性があります。免疫力の低下により感染症にかかりやすくなることも指摘されています。

実際に「毎年インフルエンザにかかる」という方が、口腔ケアを見直したことで改善した例もあります。もちろん100%防げるわけではありませんが、口腔内環境を整えることは全身の健康維持にもつながります。

歯科医院でのケアと同じくらい、自宅でのセルフケアも重要です。

歯ぐきからの出血は見逃さないでほしい

「歯磨きをすると血が出る」というのも、よくある主訴の一つです。この多くは歯肉炎が原因です。

歯と歯ぐきの境目(歯頚部)は特に汚れが残りやすく、丁寧に磨かないと炎症が起きやすい部位です。セルフケアでの改善が難しい場合は、歯科医院でのクリーニングが効果的です。

多くの方は説明を受けることで意識が変わり、セルフケアが改善されていきます。しかし、まれにセルフケアを行わず、歯周病治療をしても改善しないケースもあります。

どれだけ処置をしても、日常のケアが伴わなければ結果は出にくいのが現実です。自分の歯を守る主体は、あくまで自分自身であるという意識がとても大切です。

子どもの虫歯放置は深刻な問題

非常に心苦しいですが、子どもの虫歯が進行し、歯の根だけが残っている状態で来院されるケースもあります。

中には10代で入れ歯が必要になるほど進行していることもありました。しかし、入れ歯を嫌がり、結果的に歯ぐきで噛んで生活している方もいます。

子どもの頃の習慣は、そのまま将来の口腔環境に直結します。歯磨きの習慣が身についていないと、大人になってから改善するのは簡単ではありません。

また、虫歯の放置があまりにも多い場合、ネグレクト(育児放棄)の可能性が疑われることもあります。

忙しい中で大変だとは思いますが、お子さんの歯磨き習慣をサポートすることは非常に重要です。難しい場合は、歯科医院に頼ることも一つの方法です。

まとめ|自分の歯は自分で守る意識を

歯科医院は「治す場所」であると同時に、「守るために通う場所」でもあります。

症状が出てからでは、どうしてもできることが限られてしまいます。だからこそ、痛みや違和感が出る前に、定期的にチェックを受けることが大切です。

そして何より、日々のセルフケアが最も重要です。

あなたの歯は、一生使う大切な財産です。少しの意識と習慣で、将来の健康は大きく変わります。

できることから、今日から始めてみてください。

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